【インスペクション】赤外線サーモグラフィの雨漏り・漏水への活用法
前回は赤外線サーモグラフィ、赤外線カメラの仕組みについて軽く説明しましたが、ご参考になりましたか?
前回説明したのは、物質の温度の伝わり方の違いである「熱伝導率」でした。
銅や鉄やアルミなどの鍋やフライパンでよく見る言葉かもしれませんね。
今回は「熱容量」についてご説明しようと思います。
熱容量とは、わかりやすく言うと
「その物質が熱をどのくらい貯められるか」の事を言います。
「熱容量が大きい」というと、その物質はたくさんの熱を貯め込む事ができるということです。
正確には「その物質を1℃上昇させるのに必要とする熱の量」が熱容量です。
熱容量が大きい物質ほど、温度が上がりにくい事になります。
熱を貯める場所が大きいとなかなか一杯にならないからですね。
「比熱」という言葉もありますが、そちらは熱容量を質量で割った物です。
熱容量は、物質の量が増えるとどんどん大きくなります。
それを質量で割る(量を一定に決める)事で、物質の特性としての熱容量を求めるのが「比熱」です。
例えば、100gの物質Aを1℃上げるのに10の熱が必要で、
物質Bを1℃上げるのには20の熱が必要だった場合。
物質Aと物質Bの量は一緒なので、純粋に物質としての熱容量を比較できます。
この場合、Bの方が2倍も熱を多く蓄えられる物質ということになります。
これが「比熱」です。
「で、そんな小難しい科学の話が住宅診断にどう影響するの?」
前回お話したように、住宅診断で赤外線サーモグラフィを用いる場合、
熱の伝わり方の差による温度変化を見る以上の事はできません。
水がいつも冷たいのは、水の熱容量がとても大きいからです。
空気や接している物の熱を奪ってもなかなか一杯にならず、温度が上がりにくい。なので触れると熱がたくさん奪われて冷たく感じるのです。
よって、壁内に水が接触している箇所は周囲より温度が低くなります。
建物自体がどんどん温まる中、その部分だけ水が熱を吸い取り続けるので
温度はなかなか上がりません。
赤外線サーモグラフィで見ると一目瞭然の事が多いです。
また、熱容量は物質の量によっても変化します。
お鍋で水を温めようとすると、少しなら比較的すぐ沸騰しますが
たくさん沸かすのには時間がかかりますよね。
なので、壁内に侵入した水がごく少量である場合は
短時間で蒸発しきってしまう事も多く、見つけられない事もあります。
乾ききる程度の量の雨漏りは、ある程度はどの家屋にも発生しています。
ただ、建築物として非常に問題なのが、蒸発しきらない量の水が常にそこに
供給され続けているような、程度の酷い慢性的な雨漏りの場合です。
水分が常にある状態の場合、カビ、腐食、シロアリなどの放置できない重大な
劣化が起こりやすくなります。
そういった箇所でも壁の表面には痕跡が出てこない事もあり、それらを発見するのに赤外線サーモグラフィは非常に有効な手段の一つになるのです。
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